21~30位|氷の島から砂漠の国まで

「日本橋旅人会が選ぶ『行きたい国・地域ランキング』2026年」、いよいよ30位以内に入ります。
21~30位には、スペインやトルコといった世界有数の観光国がある一方、カルムイク、イラク、トルクメニスタンなど、一般的な海外旅行では訪れる機会の少ない場所も入りました。中央アジア、北極圏、中東、アフリカ南部まで、地理的にも非常に幅広い顔ぶれです。
30位 トルクメニスタン
30位は中央アジアのトルクメニスタン。国土の大部分をカラクム砂漠が占め、首都アシガバートには白い大理石を使った巨大建築が並びます。一方、地方には古代シルクロードの遺跡が残り、現代的な首都との対比も興味深いところです。
旅行の自由度が高い国とはいえず、情報も決して多くありません。だからこそ「実際にはどんな国なのだろう」と旅人の好奇心を刺激します。
29位 ウズベキスタン
29位はウズベキスタン。サマルカンド、ブハラ、ヒヴァなど、かつてシルクロードの交易で栄えた都市が数多く残っています。
青いタイルで覆われたモスクやマドラサ、巨大なドームがつくり出す景観は中央アジアを代表するもの。鉄道で歴史都市を巡ることもでき、中央アジアへの入口としても魅力的な国です。
28位 ヨルダン
28位はヨルダン。最大の見どころは、岩山を削って造られた古代都市ペトラでしょう。しかし、ヨルダンの魅力はそれだけではありません。
ワディ・ラムの荒涼とした砂漠、死海、首都アンマン、ローマ時代の遺跡など、比較的小さな国土にさまざまな景観と歴史が凝縮されています。
27位 グリーンランド
27位は世界最大の島、グリーンランド。
巨大な氷床に覆われ、海には氷山が浮かび、海岸沿いに小さな町や集落が点在します。イヌイットの文化や北極圏での生活など、一般的な都市観光とはまったく異なる世界があります。
「地図の果てまで行ってみたい」。そんな旅心をそのまま形にしたような場所です。
26位 イラク
26位はイラク。現在の国名から紛争や政治情勢を連想する人も多いかもしれません。しかし、この地域はチグリス川とユーフラテス川の流域にあり、人類最古級の都市文明が栄えたメソポタミア文明の中心地です。
バビロンやウルをはじめとする古代遺跡、バグダッド、イスラム文化、そして現在そこに暮らす人々――。教科書で知った文明の舞台を実際に歩いてみたいという思いは、旅人にとって大きな魅力でしょう。
25位 カルムイク
25位はカルムイク。ロシア連邦南西部、カスピ海北西岸に位置するカルムイク共和国は、ヨーロッパにありながら、住民の中にモンゴル系のカルムイク人が多く、チベット仏教の文化が根付く非常に特徴的な地域です。
草原の風景の中に仏教寺院が現れるなど、「ヨーロッパ」「ロシア」という言葉だけでは捉えきれない文化があります。ロシア連邦内の一共和国が25位に入ったことは、今回のランキングを象徴する結果の一つでしょう。
24位 トルコ
24位はトルコ。ヨーロッパとアジアの境界に位置し、イスタンブールではモスクや宮殿、バザールが独特の都市景観をつくっています。
さらにカッパドキア、エフェソスなどの遺跡、地中海・黒海沿岸、東部の山岳地域など、国土を旅すればその多様さに驚かされます。ローマ、ビザンツ、オスマンなど数々の歴史が重なる土地を歩くことも、大きな魅力です。
23位 ナミビア
23位はアフリカ南西部のナミビア。世界最古級ともいわれるナミブ砂漠には巨大な砂丘が連なり、特に赤い砂丘と枯れ木がつくり出すデッドフレイの景観は、地球上とは思えないほど印象的です。
大西洋沿岸、野生動物が暮らす国立公園、荒涼とした大地など、広大な国土を移動すること自体が旅の目的になる国でしょう。
22位 イラン
22位はイラン。イスファハーンのモスク、シーラーズやペルセポリスなど、古代ペルシャからイスラム時代までの豊かな歴史と文化を持っています。
美しいタイル装飾やバザール、砂漠、山岳地帯、そして人々の暮らし。政治や国際情勢を通して見るイランと、実際にその土地を旅して見るイランには、異なる面があるはずです。現在の情勢を踏まえ、実際の渡航には十分な情報収集と慎重な判断が必要ですが、「いつか自分で見てみたい」と思わせる国の一つです。
21位 スペイン
そして21位はスペイン。バルセロナ、マドリード、セビリア、グラナダなど世界的な観光都市を抱え、ガウディ建築、イスラム文化の影響を残す建築、旧市街、美術、食文化など、旅行先としての魅力は非常に豊富です。
さらにバスク、カタルーニャ、アンダルシア、ガリシアなど、地域ごとに言語や文化、料理まで大きく異なります。これほどの観光大国がトップ20に入らなかったところにも、今回のランキングの個性が表れています。
「行ったことのない世界」への関心
21~30位には、砂漠、シルクロード、北極圏、古代文明、民族文化という、旅心を刺激するキーワードが数多く登場しました。
特にカルムイクが25位、トルクメニスタンが30位に入ったことは、単純な知名度では説明できません。一方で、スペインやトルコのように観光地として非常に有名な国もあります。「行きたい」という気持ちは、必ずしも旅行の便利さや観光地の多さだけでは決まらないのでしょう。自分の知らない世界を見てみたい。地図で気になっていた場所へ実際に立ってみたい。歴史の舞台を自分の足で歩いてみたい。
今回の10か国・地域からは、そんな旅人たちの気持ちが見えてきます。
そして、次からはいよいよトップ20。